うつわ屋のつぶやき

うつわ好きの甘庵が、やきもの・吹きガラス・漆器などの、四季折々の身近な和食器を使う楽しさをお伝えします。荻窪銀花で催される企画展の器をご紹介し、使い方から、作り方、作り手のことなど、毎日お伝えします。

梅が咲いてました

今日の荻窪村は日差しが一杯で、
とっても暖かい一日でした。
車に乗る用があって駐車場にいったら、
いい香りが・・・見上げると白梅が綺麗に咲いていました。

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枝振りの良い梅で、
とても好きな姿の木です。
毎年綺麗な花を見せてくれますが、
今年はやはり暖冬なのでしょう。
随分と早い開花です。

雲一つない青空に力強くのびたごつごつとした枝振りに、
柔らかな白い花が映えていました。
梅は好きな花の一つです。
枝振りも好きです。
香りがまた好ましいです。
大きく鼻から息を吸い込みました。
いち早く春を感じさせる香りです。

             甘庵

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使うことで・・・

昨日工房に戻られた光藤さんから、
無事に着いたとわざわざ電話をもらいました。
2日間いろいろ話したの、小一時間も長電話してしまいました。
もらった電話なのにね~。

話題の中に、日本の器って使うことが基本。
それは、国宝として伝承されているものでも。
未だ使われているものさえある、
これはもう、日本ならではの文化。

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刷毛目平鉢 炭化
 
「焼き上がって終わりではなく、観葉植物のように育ててくれたら」
という光藤さん。

「焼いて綺麗に出来たらそれでいいって思っている人案外多いけど」
と、どうも作り手を含めてのことのようです。

そうなんです。ぼくはお客様に、
侘びて行く土ものは特に、こうお伝えしています。

染め物をするときに、
乾いた布を染め液にいきなり浸すことはないですよね。
水を通し絞ってから浸すのは、
染めむらをなくすためです。
同じような気持ちで、器も自分色に染めていくと思ってください。

土ものは使うことで色つやが変わります。
粉引など土ものは使うときに、水や湯にくぐらせてもらうことで、
急激な汚れや、匂いが着くことを軽減出来ます。

mtfj924.jpg
朝鮮唐津片口鉢

茶道の作法でも、そうするのは、
器を温め、茶筅の痛みをチェックし、
茶筅を柔らかくするのは、
目の前のお客様に一杯の美味しいお茶を点てるためですが、
それだけでなく、数年、数十年、あるいは数百年先の、
器を手に取る人のためにと深~い考えの所作。

光藤さんは、器を手に入れた方が、
使っていってくれることで、
可愛がってくれることで、
器として育っていくと考え、
育っていく、使うことで美しく侘びていく器を、
目指して仕事をしているそうです。

そんな光藤さんの器のファンから、
「使ってよかったから・・」
「違う器もほしくなって・・」などと言う声を、
多く聞かれることをお話したら、
「そういってくださるのが何より」と、
大変嬉しそうにしていました。
声を聞かせいただいた皆さんに感謝です。

               甘庵


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描くこと歪ませること

光藤佐さんの仕事の表情は広く、
今回の作品でも、粉引、黒釉、三島手、刷毛目、灰釉、朝鮮唐津、
などの土ものや、白磁の石ものも含まれています。

積極的に手を加えることを「加飾」とひとまとめにさせてもらうと、
その方法も、安南や鉄絵や赤絵といった文様を描いたり、
三島手の飛びかんなや印刻、白磁にしのぎをしたり、
黒釉の色合いを見せるためにイッチンを施したりと、実に多彩。
今日はそんな中から、描くことと歪ませることを取り上げてみます。

mtfj910.jpg

これは、安南手の平鉢です。
くるくる~と渦巻く螺旋や唐草は、
長く光藤さんのモチーフになっている文様です。

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赤絵などは、構成上なのでしょう。
淘汰された感はあっても、
未だに初期の頃と大きく変わることなく、
エネルギーの迸る渦が勢いよく描かれています。
はじめの頃は同じような描き方だった安南は、
年々、省かれ、柔らかく、侘びてきました。
滲む文様を好み、絞り手ともいわれて、
日本に定着したのも、中国染め付けのような、
しゃきっとした姿とは別な美を見いだしたからで、
そこがまさに、侘びに通じてた美意識です。
そんな安南の絵柄と心得て、光藤さん的に侘びさせて、
今に至っていると、ぼくは思っています。

mtfj920.jpg

こちらの粉引片口鉢は、
轆轤の達者な光藤さんが引き出した鉢を、
さらっと歪ませています。
こうすることで、瑞々しさを失わないままの質感や、
挽きあがってまだ柔らかな土の瞬間を、
切り取って止めたと感じとれます。
硬質な石ものではない、土ものの侘びだ造形表現です。

省いて緩やかに描くことも、
引き上げてゆったりと歪ませるのも、
光藤さんの見いだした、
侘び寂びを表出する仕方です。

              甘庵

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光藤さんのお休みと粉引

光藤佐さんは個展の初日と二日目には、
「銀花」に詰めてくれました。
前日に窯のある兵庫県和田山から宝塚の実家にまで車で移動しておいて、
初日朝に新幹線で「銀花」に来てくれました。

都合3-4日間は仕事ができません。
ところが、そうなると、光藤さん大好きな轆轤挽きも、
乾いて高台を削ることが出来ませんから、
さらに、数日前まで仕事をお休みするそうです。

そこで、家にあるのに使ってなかったDVDで、
映画鑑賞の休日にしようと思い立ったようです。
となると、まずDVDを借りないといけない。
全く映画を見ないという光藤さん。
さて、何を借りるか?
その辺りを、フォローしてくれるブレーンはいるようです。
光藤さんの話ぶりからすれば、
後輩である木工家のN氏あたりではないかと?
そこは、真面目なN氏のこと、
簡単な解説とおすすめリストを作ってくれたようですよ。

さらにさらに、DVDを鑑賞中の光藤さん。
たまたまその日、家の庭に作業に来ていた職人さんがいて、
気弱な光藤さん(いいかっこしいともとれるが)、
真っ昼間から、仕事もしないで居間でTV見ていると思われたくなく・・・。
ところが、DVDを途中で止めた時に、
そこから見るにはどうしたらいいかと悩みだし、
「途中でとめて、そこからまた見るにはどうしたら・・・・」
と、電話で聞いたり・・・。

なかなか現代的な休日を過ごされた光藤さんのようでした。

さて、こういう暴露記事を書いてばかりいると、
光藤さんをはじめとする、ネタ提供してくれる、
貴重な人材の口が堅くなるといけないので、
このへんで、器の話題を少し・・・・いえ、しっかりお話します。

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粉引の器は人気があるますが、
汚れると思われているのは悲しいですね。
確かに陶器は使うことで、侘びて行く美しさを持っていますが、
汚れと侘びは似て非なるものです。
器は美味しいそうでなければならないからです。
もちろん光藤さん粉引も侘びて美しく、ますます美味しそうになります。

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時折、耳に入るのですが、
使う前に、米のとぎ汁や小麦粉をいれて煮ると汚れにくいと、
器の本やWEBに、知っておくと良い知恵のように書いてあったり、
作り手や店でお話されていると聞きます。
もしそうしないとならない器なら、
作り手やお店で、はじめから煮ておいて、
お客様にお渡しすればいいのではないでしょうか。

粉引などの土ものは、使うたびに水や湯をくぐらす優しさがほしいですね。
そんな心のゆとりが必要だからこそ、
茶の湯などでは理解をもって使われていたのですから。
心は貴族で、使って頂ければ、
必ずその見返りの侘びる美しさを手に入れられるはずです。

そのあたりに興味をもっていただければ、
過去の記事を参考にして頂ければ幸いです。

「光藤さんの粉引」
http://utuwaya.blog74.fc2.com/blog-entry-259.html

「使い始めはどうしたらいいですか?」
http://utuwaya.blog74.fc2.com/blog-entry-299.html

「焼いてあるから煮なくてもいいです」
http://utuwaya.blog74.fc2.com/blog-entry-264.html

「汚れと侘びるは違う」
http://utuwaya.blog74.fc2.com/blog-entry-47.html

「粉引のはなし」
http://utuwaya.blog74.fc2.com/blog-entry-305.html

                     甘庵


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続けること

光藤佐盛り映えのする器展の初日の昨日、
来店してくれてた光藤さんといろいろ話せて、
とても良い時間を過ごせました。
気づけばうつわ屋を初めて27年目。
常に悩みながらの橋渡しをしていて、
橋渡しする器の作り手が、
「間違いない」と改めて信頼感をもてると、
「がんばらないと」と気持ちが高揚させられたり、
同時に、「続けてきて良かったな」と、
ちょっとほっとしたりします。

純粋に商売とすれば、もっと賢く大人として立ち回るべきだと、
思いながらも・・・・お客様に対して、
あまり態度の芳しくない部分ともっているとは、
自分でも気づきながら、自分の好みや思いこみを押し通して、
橋渡しと続けてこられたのは、
光藤さんのように素敵な作り手と、
心広いお客さまに支えられてきたのだな~と、
しみじみ実感しています。

さてさて、その素敵な光藤さんの器を、
今日もご紹介します。

mtfj926.jpg

黒釉片口鉢です。
可愛いおちょぼ口が付いた、
ゆったりした姿の鉢です。
ちゃんと切れがよく注げますが、
大きさからいうと、お酒などだとそうとう入ってしましますね。
やはり、一番の活躍は盛り鉢です。

片口は日本人の好きな非対称形なので、
人気がありますね。
盛りつけた時に、魚のお頭と同じに口が向かって左に来るのは、
お約束です。

mtfj907.jpg

こちらは、黒釉皿 径22cm です。
これも使っていただくと、使いやすくて料理が映え、
ともかく出番の多い器になりますよ。

さらに、この黒釉はものすごく料理が映えます。
こればかりは、いくらたくさんの言葉でお伝えしようとしても、
舌足らずなぼくの言葉では、補うことができないほどです。
実際に黒釉の器を使って頂いたどなたからも、
必ずお褒めの言葉をいただきます。
まずはだまされたと思って是非使っていただきたい、
甘庵おすすめの器たちです。

             甘庵

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YOMEカフェレシピの光藤さん

ちょっと間があいてしまいました。
人気のレシピ本「YOMEカフェレシピ」のなかで、
使われている器で作り手がわかる器を、
お知らせするお話で~す。
当然今日は今日からの作り手の光藤佐さんの器です。

P10の「黒い麻婆豆腐」が盛りつけられているのは、
光藤佐さんの「朝鮮唐津鉢」です。

ブログ”よめ膳@カフェ”1/21の記事では、
「春菊と揚げジャコの醤油クリームパスタ」
盛られて美味しそう!

また、P18の「素揚げれんこんのけれー浸し」は、
人気定番の「黒釉八角鉢」です。

ブログ”よめ膳@カフェ”1/8の記事、
「水菜と生姜の炒めないチャーハン☆」
でもお目見えしてま~す。

他にも1/18の記事で、
めちゃくちゃとろけそうな・・・・「蕪の薄生姜煮」は、
「粉引鉢」に抱えられています。

昼ご飯前に見ながらのブログ書き・・・、
生唾飲み込み飲み込みの空腹を抱えての作業になっています。

                       甘庵


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光藤さんがやってくる

今日から光藤佐さんの個展が始まります。
午後からは、光藤さんが来てくれます。
ぼくもお目にかかるのは一年ぶりです。
いつもとっても楽しい会話ですが、
どんな面白い話が聞けるか、今から期待しています。

光藤さんに質問したいことがあったら、
コメントください。
お尋ねして回答させていただきます。

さて、今回の器はというと・・・。
一言でいえば、相変わらすこんがりとよく焼けています。
少し侘びほど使い込んでいってはじめて、
土味のうま味が滲んでくるような、
しっかりした焼きです。
つまり、汚れずに、侘びていく器です。
たとえば粉引などは、10年ぐらいつかっていただけると、
いい感じになります。

mitufuji155.jpg

釉薬も、身の回りで集めた灰と、
天然の素材や材料でシンプルに調合されているため、
作り手の心意気の現れる焼きが大切です。

mitufuji158.jpg

造形は、器に関しては、
前にもお話していますが、
光藤さんの料理の腕前はかなりももので、
それが、器作りによく反映されています。
これは、盛りつけてみると、
すぐに実感して頂けると思います。

mitufuji157.jpg

特別派手さはないのですが、
盛りつけてみると、とっても華やかに、
料理が際だつ器なんですよ。
甘庵おすすめ器の作り手です。

            甘庵


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やっぱり素敵

光藤佐さんの飾り付けをしました。
うーん、凄く素敵です。

mitufuji160.jpg

しかも、新しい仕事もあります。
前に少し作っていた刷毛目と、
ほとんど見かけたことがない三島手です。

mitufuji161.jpg

刷毛目は土味も違いますが、
加えて一部の釉薬が炭化していて、
焦げたり窯変していて景色になっています。

mitufuji154.jpg

三島や刷毛目はどちらかというと、
柔らかな土味が多いのですが、
そこは光藤さん。
カリーンとしっかり焼けています。
でも、ほっくりとした土味が感じられるのは、
まさに光藤さんの真骨頂です。

             甘庵


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財を輸送

今日は山梨県都留市の「もえぎ」さんに出かけて、
模様替えをしてきました。

冬枯れの山肌は、白く雪化粧されていましたが、
冬の薄日が差す車のなかは暖かく、
風もなくて、穏やかなドライブでした。

年末から開催していた、
加藤財さんの急須とポットを片づけて、
箱展を飾り付けてきました。

もえぎさんでの加藤財急須ポット展の開催を、
HPやブログでのご紹介をご覧になって、
お出かけくださったお客さまもいらしたと、
話を伺い、ご紹介のかいがありました。
ありがとうございます。

持ち帰ったその財急須を検品、梱包、再構成して、
今日、次の開催場所の「宮城県加美町の藍學舎」さんへ発送します。
前は、中新田という街でしたが、
合併して町の名が変わりました。
仙台から小一時間の場所です。
藍學舎と書いて、「らんがくしゃ」と読みます。
工芸ギャラリーで、カフェも併設しています。

お近くの方は、
ぜひ、お出かけいただいて、
財急須を直に手にとってください。
小さいけどなかなかおもしろい街で、
小さな美術館が2館あります。

財急須だけでなく、
作り手たちが心をもめて作った器や作品は、
どれも、ぼくには宝物。
作り手の気持ちをくみ取って、
飾り付けをするのは、表に見える仕事ですが、
輸送に関しての仕事は、
地味ですけど、本当に愛情が必要な仕事です。
作り手からの梱包を見ると、
なんだか作品作りが見えてきますね。

自分のものでも・・・自分のものだけど、
出会いがあるまで、大切にと、
そんな気持ちがはっきりと、
梱包作業で想像が付きます。
もちろん、気持ちだけあってもだめで、
押さえどころ勘所をきちんとしないと、
破損や欠損の原因になります。

ぼくなどにも、それなりにノウハウがありますが、
その基本はやはり器や作品への愛情が、
やはり大切で、物を言う力になります。

今日も、心を込めて・・はや技で、
財を・・・財急須ポットを、梱包発送しました。

               甘庵


もえぎ: 日曜定休
山梨県都留市上谷6-13-35
TEL:0554-43-7347

藍學舎:  月曜定休
宮城県加美郡加美町字西町78
TEL:0229-63-4739



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宝塚のオボッチャマン?

光藤さんは宝塚で生まれ育ち、
高校から京都でやきものの勉強と修行をしました。
育ちがよく、なんでもオボッチャマンだとか。
漏れ聞く噂によれば・・・・、
家にプールがあったとか、なかったとか?
ある時に本人に聞いたら、ニタニタしながら、
「ありましたよ。丸かったな・・・・膨らますのが結構しんどくてね」
ビニールプールかよ!!

それはともかくとしても実際のところの彼の人柄は、
言われてみると、どこか鷹揚でいて、
大物というかなんていうか、
そうかなっていう片鱗をみせますね。

IMG_1645.jpg

作る器には、たしかに気品があります。
凛としているというか、土ものでも、
泥臭さがないというか、しゃんとしている。
そんな気配をぼくは感じます。

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店で15年も使いこんでいる湯飲みなども、
侘びてきていますが、渋さこそあっても、
汚さや古びた感じはしません。
貫入が美しかったり、釉の肌がしっとりとして、
時を重ねてて、育てて行く楽しみを見いだせます。

やはり、オボッチャマン光藤さんだからなのかもしれませんね。

               甘庵


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「みつふじたすく」と読みます

1/26(金)から光藤佐さんの個展が始まります。
その人柄など、楽しい逸話がおおいので、
始まる前には、作品以外のことも交えてお話してみます。

光藤佐さんは、漢字のままだと読めないですよね。
ミツフジタスクさんです。
「光藤」さんは、珍しい姓ですよね
「佐」さんも、読めない名前ですよね。
前に、個展の時おいでになった初老の紳士が、
にっこりしながら、名刺をお出しになって、
「こういう者です」とにっこり。
みれば「佐藤光」とあります。
この方のことは、光藤さんに伺っていました。
大阪のギャラリーでよく芳名帳に署名をいただいていて、
ある時にやはり同じように、名刺をいただいて、
「ああ~。あなたが、佐藤光さんですか、はじめまして・・」
光藤佐を逆さにすれば・・・・佐藤光。
なるほど、近親感を持ちますよね。

そんな光藤さんは、ともかくいい仕事をします。
ですが、その作品の多くが、
シックで渋く、華やかな色合いもあまり使いません。
粉引、伊羅保、灰釉、安南手、黒釉など、
彩度の低い色合いですし、
安南手以外は絵柄もなく、
また、形もベーシックな・・・古典的かな。
その意味では、個展などに並んだときに、
初めての方だと、ちょっとわかりにくいかもしれませんね。

mitufuji639.jpg

でも、一度手に入れて、
料理を盛りつけていただくと、
その良さが、じわ~っと来ます。

何でもない、暮らしの総菜を何現買う盛りつけてみると、
ぱーっと、華やかになるんです。
器だけだと、一見地味な姿の器ですが、
料理を盛りつけてはじめて完成するんです。

mitufuji640.jpg

光藤さんは、ウナギやスッポンをさばくまでの、料理の腕前です。
そんな光藤さんだからこその、
「盛り映えのする器」なんです。

甘庵

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お客様からのたより

お客様のN・Iさんから嬉しく美味しそうなお便りいただきました。
「一度見ていただきたかった、荒川さんの器の我が家での活躍ぶりを
2点添付します」
というお便りには美味しそうな画像が2点。

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またお友だちのブログに荻窪「銀花」の器が、
ご紹介いただいていることもお知らせくださいました。
早速、Le Perline ビーズ*days d を訪ねてみると、
確かに見覚えの器たちが・・・、かわいがられて活躍している様子で、
ありがたや~ありがたや~。
うつわ屋甘庵感謝の涙・・・年寄りは涙腺が緩くてね~。

また、加藤さんの企画のお知らせなども、
丁寧になさってくれていて、
Le Perlineさんありがとうございます。
トラックバックさせて頂きます。

これからもどしどしご紹介ください。
コメントが書きにくいようですので、
皆さんからのお便りも、楽しみのお待ちしております。
ginaka@netlaputa.ne.jp まで、
お気軽にお便りください。

              甘庵


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家型の箱

今日は箱展の最終日です。
まだまだご紹介仕切れない箱もあるのですが、
今日はその一部をまとめて。

07box.jpg

この三点からぼくは、家や建物をイメージしてしまいます。
手前は苫屋といわれる、お約束の香合です。
左奥は、静岡浜松の村木律夫さんの染め付けの陶箱です。
右奥は、山形の武田千秋さんの化粧土で仕上げた陶箱です。

box881.jpg

焼き締め緋だすきの苫屋はひなびた藁葺きの家で、バリバリ日本!!
(先日親しい友人との会話で、熱~く「バリバリ○○だよ~」って言ったところ、
「なんか~オヤジっぽい・・・」ってオヤジですから)

村木さんの箱は、国籍に関わらす家を連想する、
切り妻の屋根を持つ家型です。
ただ、染め付けと、チョーク絵の彩色が、
どこかモダンなお家に見えます。

武田さんの箱は、日干し煉瓦のお家に見えてしまいます。
窓のような、ハシゴのような立体的な装飾や、
化粧土の質感が中南米や中近東などのお家のイメージに重なります。

大きさも、素材感も、色合いも違う、
それぞれのお家の箱から、
暖かなHOMEを連想してしまいます。

                甘庵


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豆お重のような箱

1/6にご紹介した大山智子さんの旦那さまの、
大山茂樹さんの小さなお重のような箱です。

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色絵重ね小皿 径6H9.5cm
横から見ると魚の絵があり、
重ね順を正しく教えてくれます。
ちょっとゲーム感覚もありますよ。

蓋をとり、順に広げて行くと、
小皿が5枚姿を現します。
薬味や珍味や塩や香辛料など仕込んでおいて、
食卓のアクセサリーにしても楽しいですね。

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品良い大きさのお刺身なら、
醤油さす小皿にも。

ちょっと工夫を楽しむと、
いろいろな広がりが浮かびあがりそうですね。
食べ物にかかわらずとも、
たとえば毎日のピアスなどのアクセサリーを、
入れておいても良いのかな。
そう考えると、女性の方が、
箱を取り巻く環境としては、
多方面に使えたり、入れる物があって、
有利かもね。
男はやはり・・・・無粋なのかな。

              甘庵


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美味しそうなガラス

所沢で制作している神田正之さんのモザイクガラス箱です。

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径5.5cm 高さ5.5cm の小振りな箱です。
三つの足のついた小さいけど気品あふれる姿です。
小さな蓋には、さらに小さなつまみが可愛く付いています。

蓋ととって見ると、また表情が変わります。
モザイクガラスという表現を使っていらっしゃるように、
モザイクのガラスを組み立て型に並べて、
溶かして制作しています。
ともかく手間のかかる仕事です。
まずは、様々な色や模様のガラス板を電気炉で作り出します。
これを必要に応じた大きさにカットして、
色や構成を計画して雌型に丁寧に並べ、
雄型で押さえて電気炉で溶かして制作します。

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出来あがった作品は大小様々色や模様のガラスのかけらが、
隣あわせ、上下、表裏に入り組んでいるので、
光が入ると、立体的重なり合う様子が見えます。

寒天よせや、ゼリーよせのようで、
ちょっと美味しそうでかじりたくなります。

               甘庵


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優しい納まり

軽井沢で匙や器から家具まで、
固まりの木から彫り出す武井順一さんの箱の第二弾です。

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シナ材 チークオイル仕上げ
W5.5cmD5cmH13cm ¥8400
整理された形態から、
違う形を連想する方もおいででですが、
佇んでいる人の姿です。

腰の後ろに少しボリュームがあるのは、
後ろ手に組んだ両手なのでしょうか。
少し傾いた姿勢は、ゆっくり歩き出そうとしているのかもしれません。

年を重ねて人生を読み取ってご婦人の姿に見えます。
小首をかしげる頭部に目鼻の彫ってはいませんが、
丁寧でいて優しい刃の後からも、
穏やかな面差しが思い浮かびます。

腰の下あたりから、
二つにはずれて、小さいながら刳られた内部が現れて、
箱仕立てになっています。

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印籠とよばれる、組み合わせの仕口の部分が、
蓋になる部分に比べて浅めなので、
乾燥など四季の条件では生きている木が、
膨張や収縮して緩みや歪んで、
がたつきが起きないようにと、
工夫のディテールが見られます。

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蓋の内側によく見ると、
繊維方向(木目)が違う部分があります。
像自体は縦に木取りされていますが、
蓋内側の本体と重なる部分に、
直角方向になるように、薄い木を横にはめ込んであります。
こうすることで、四季を通して、
蓋のあわせがしっくりと納まる工夫です。
こんな優しい納まりからも、物事を優しく見つめる、
武井さんの人柄が見えてきます。

           甘庵


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オブジェな陶箱

岩手で作陶中の道又繁子さんの陶箱です。

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シャープな造形で、硬質な素材感を感じる、
オシャレなフォルムに仕上がっています。
キューブな形態の箱は小振りながら、
それぞれが、しっかりと存在感を主張しています。
反転している釉薬の選択や絵柄で、
競い合うように、共振するように並んでいると、
現代美術のインスタレーションぽくって、
ちょっとその気になって、時折並べ替えたりして、
楽しんでおります。

箱であり蓋をあければ、
そこには小さいながらも凛とした空間があり、
なまじな思いで、そこに何かを入れるのを、
拒むかのような、緊張感があります。

box761.jpg

道又さんの箱には、
箱という姿をしていますが、
オブジェととらえて頂いた方がわかりやすいかもしれません。
あえていうなら、箱>何かを入れる という、
用という拘束をはずしたという匂いが漂います。

それでも、何かを入れてしまう。
入れる必然や、別に入れなくても良い物を、
あえて箱のなかに入れるという行為が、
パフォーマンスや演出として参加することになり、
作品と同化できることになるかも。
それがこの箱の「楽しむ>使う」一つの方法かもしれませんね。
ちょっと「オブジェな陶箱」です。
 
            甘庵


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楽しそうに彫る音が聞こえる箱

軽井沢で匙や器から家具まで、
固まりの木から彫り出す武井順一さんの箱です。
楽しい物があるで順にご紹介しますが、
今日はこのキャンドルです。

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炎が消えた灯心の撚られた糸や、
溶けた蝋が流れた後までがリアルに彫られています。
灯されて明るく輝く姿より、
華やかなな時の過ぎた後の静かさや、
夜が明けた日だまりの匂いを感じて、
ぼくは好ましい印象をうけました。

box757.jpg

桂材の正目が清々しい木目の、
ろうそく部分の蓋を持ち上げると、
彫りの装飾のある台座部分に、
深さが5.5cmある本体が見えてきます。

記憶に残る自分だけの大切な物を入れたりするのが、
イメージに浮かびますが、
開けてびっくりや微笑んでしまう物がいいのかな。
さて何を入れるとぴったりなのでしょう。

                 甘庵


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モダンな箱の見立て

背比べしているように並んだ、
丸みのある円筒形の箱は、
山形で制作中の武田千秋さんの陶箱です。

box758.jpg

確かな轆轤挽きの技を生かして、
丸みのあるフォルムと、きっちりした合わせ目まで、
作り上げています。
それでも、一つずつ作ることで少しずつバランスの違う、
円筒が出来上がり、
その顔に似合うように一つずつの表情の釉薬が施されています。

水玉、釉薬のかけ分け、象眼など、
武田さんらしく、シンプルでいて控えめな選択で、
穏やかで飽きのこない、構成になっています。
中には、内側の釉薬も変えているもののあります。
小振りなもので、径が6cm高さが6cmほどで、
大きいほうが、径が8cm高さが8cmほど、
真横から見た縦横からいえば、正方形に近いのに、
立体的な円筒形は、ほどよく細身の目に映ります。

box759.jpg

合わせ目がきっちりしていることもあり、
見立ての茶入れにと選んで頂いたお客様がいらっしゃいました。
箱展を催してとても楽しいことは、
選んでいただいて、出会いがあったお客さまから、
楽しい見立てや使い方の工夫を伺うことです。
皆さんなら、どんな使い方をなさりたいですか。
ぜひ、教えてください。

                 甘庵

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厨子のような箱

厨子といえば、玉虫の厨子が有名です。
中に仏様を安置する小さなお堂ようようだったり、
タンスのようだったりする、入れ物です。
この稲垣明子さんの屋根の型の蓋をもつ箱から、
なぜかぼくは、厨子をイメージしました。

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もちろん通常の厨子は観音開きの扉ですから、
屋根のような部分の蓋が開くこの箱では、
厨子とは大きく形態も異なるのですが、
どこか厳かで気品ある気配が漂い、
何か高貴な、尊いものを入れたくなります。

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稲垣さんが器でよく使う結晶釉が施されていて、
ほどよく華やかな紅色の彩色が、
家や、お堂をイメージさせるデザインにも生かされています。
交互に彩色された方行の屋根には、
宝珠や水煙のようなつまみも付いています。
四面にも窓にも見える加飾があり、
バランスの良く配置された構成が、
まるでお堂を小振りに圧縮したように映ります。

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掌に包み込めるほど小さくても、
重厚な趣のある箱に仕上がっています。
そのあたりが、ぼくに厨子を連想させたのかもしれません。

                甘庵

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手慣れた仕事

荻窪「銀花」のある街の、
同じご町内で作陶している作り手の高松さんの箱です。
元々器も作りますし、昨年はオヤジキャラの猫も人気物になりました。

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なかでも箱は、このところ毎年箱展へ参加してくれているので、
手慣れた、確実な仕事で、かつ、お手頃価格でリーズナブル!
そのため、人気が有あって、使い手の工夫で実際に使ってくださる方が多いです。

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手慣れた仕事だからこそ、
手早く無駄なく作れて、
土の味わいを失わなわず、ほっくりした暖かい質感や、
残った手あとから、手で作られた魅力が滲んでいます。

お気に入りの塩を入れて食卓で使ったり、
ピアスや指輪入れにしたりと、
ご自分で使ってよかったからと、
もう一つ買いに来ました。とか、
今回はお友だちへのプレゼントに選びました。とか、
使ってからこそという、
リピーターからの声がきけました。
作り手高松さんだけでなく、
橋渡しのぼくにとっても、本当に嬉しい声です。

             甘庵


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凍りついたような箱

荒川直也さんの吹きガラスの箱です。
荒川さんの特徴的な澄んだ素地と、
凍り付いた渓流から削り出したような、
泡が美しい箱です。

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荒川尚也 吹きガラス箱 径11H10cm ¥15750

吹きガラスは、ホットワークですから、
蓋と本体は別々に作られて、
合わせ目を確認出来るのは、冷めてからです。
すんなりと収まるのは、確かな技があってこそです。

美しい姿で飾り箱としておいてもいいのですが、
たっぷりした容積の箱ですから、
使い手の工夫で楽しく使うことができそうです。
キャンディボックスでも、氷入れでも、
本体の深さがあるので、蓋をそえて花入れに、
かき氷を敷き込んで珍味を盛って出すのも、
ゴージャスでよいかも。
ぼくには何か使いたくなるイメージがわいてきます。

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眺める角度によってキラキラと煌めく、
流れように入っている泡は、
液体に巻き込まれた泡で、
ガラスが熱く溶けていたのが感じとれます。

また、手に取った時に、
ガラスだからこその、ずしりとした重みがあります。
ガラスの素材感を感じ取れて、
この重量感がぼくには好ましく、心地よい掌です。

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箱は目的を持って使えても、普通の器と少し違う点は、
彫刻を愛でる感性を刺激してくれるところです。
手に取り、眺めすがめ、蓋を開け・・・。
作り方を想像し、使い方の工夫を膨らませていく。
そんな楽しみ方ができます。

              甘庵


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小さな箱の仕掛け

小さな箱の仕掛け
染め付けの小さな箱を作ってくれたのは、
鹿児島で作陶している山口利枝さんです。

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この箱は縦横高さがほぼ3cmの立方体です。
正面には古式豊かな錠前の図柄があります。
小さくても大切な物が入っているというイメージが浮かびます。
合い印(合わせ目を見分けやすいように入れる印)にも、
なっていますね。
この箱を開けると・・・。

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2cm角ほどの空間の中には、
別の時空があるかのように、
お家と犬と木があり、
空には雲が浮かんでいます。
楽しいでしょう。
作っているときの山口さんの笑顔が想像出来ます。



こちらは、美味しそうなお菓子をイメージするような、
径が4cmほどのかわいい球体です。

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呉須で描かれた真一文字の青い線が、
白地に映えて清々しいく、静かなデザインです。
この箱は開けると・・・・・。

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躍動感あふれる輪重ね図柄。
小さな面に、手で描かれた輪は、
不均等な間隔で、揃うことなく描かれています。
一見ぎこちなささえ感じますが、
そうすることで、かえって動きや力を感じます。

穏やかで静かだった姿の箱が、
開けることで動の表情に、
イメージが一変するのも、
小さな箱に仕掛けられた作り手のおしゃれな心意気です。

後は手にした方が、
この楽しさや仕掛けをどんな風に、
遊び心でとらえてくださるかですね。

これが、うつわ屋の楽しみです。

              甘庵

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磁器の引き出し

幅7cm奥行き10cm高さ6.3cmの青白磁のこの箱は、
蹴轆轤で作る器が人気の野波実さんの作品です。

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陶箱(やきものの箱)の多くが、
上下に身と蓋に分かれる構成ですが、
そこは野波さんらしさにあふれていて、
引き出すという収まりです。
これは過去の箱展にも出展していただいていて、
評判のよいシリーズです。
大きさやバランスは野波さんの気持ちが反映されて、
その時々で微妙に違いますが、
ディテールへの配慮は、
変わらず細やかな気配りと、優しさにあふれています。

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中も、裏も、すべてに釉薬がかかり、
滑らかで穏やかな表情をしています。
そのまま窯詰めして焼いてしまうと、
解けた釉薬がガラス状に固まり、
棚板に付いてとれなくなってしまいます。


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そこで、目立てをして、
棚板から浮かせて窯詰めをして焼成します。
こうして始めて、すべての面に釉薬を施すことができます。
そんな仕上げのためにかける手間を、
少しも惜しまないところが、
野波さんの人柄そのもので、
ファンの多い秘密なのだと思います。

             甘庵


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四季が生んだ杢目の美しさ

南木曾(なぎそ)で制作している松室重裕さんの、
楓拭き漆箱です。

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ぼくの撮影腕前と画像サイズから、
いまいち杢目の美しさをお伝え出来ないのが残念ですが、
実物を手に取ると、
手に吸い付く感じがします。
きめ細やかな素地を感じ取れる繊細な木地轆轤の技と、
その肌合いを生かす丁寧な拭き漆で、
日本の四季が生み出した楓の杢目の美しさを、
最大限に引き出しています。

楓は紅葉の美しさでも私たちを楽しませてくれますが、
加工材としても、緻密な木質で、白く上品な肌と、
しとやかな杢目の美しさから、
長く愛されてきました。

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松室さんは木地師として、
杢目を生かした仕事で評を得ていますが、
今まで荻窪「銀花」では、
日常に使いやすく丈夫な漆器を多く提供していただいてきました。
今回の箱展では、本来のお仕事の技を見せていただいています。
一口に言えば、心が貴族であってこそ、
受け取れる仕事です。

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拭き漆は、名の通り、
漆を拭き取りながら塗り重ねる仕事で、
皮膜層が薄く、艶やかでいながらも、
樹種それぞれの、杢目の美しさを引き出す仕事です。
皮膜層が薄いため、ばんばん洗ったり、
スリスリこすったりには、向きません。

少し心を貴族に持って、
掌で包み込み、作品に耳を傾ければ、
長い時を風雪に耐えて、
美しい杢目が生み出された時の流れを語る声が、
聞こえてきますよ。

と・・・・妄想うつわ好きオヤヂの戯言です。

               甘庵


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立体市松文

市松文は設定が元禄時代の映像などによく出てくるように、
シンプルで華やかな文様です。
あられ文などともよばれるそうですが、
歌舞伎役者の市松さんが舞台衣装につかってはやりその名が付いたとか。

欧米でも古典柄ですよね。
カーレースのゴールの旗の「チェッカーフラッグ」は、
市松文そのものですね。
これは、チェスのゲーム盤からの名前なのでしょう。

いずれにしても、視覚的に印象が深く、
明確な図形が認識出来る文様ですね。

さて、前置きが長くなりましたが、
この市松文を立体的にすると、こうなります。

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これは片山令子さんの練り込み箱ですが、
茶黒い粘土と白い粘土を、交互に組み合わせて、
市松の粘土の固まりを作り、
意図したボリュームの立方体や直方体にして、
二つに割り、中をくりぬいて、
あわせたときに、ずれないように、
支口(しぐち)をつくります。

当然固まりの市松は小口だけでなく、
立体的に市松なので、割った面も、
くりぬいた面も市松です。

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切っても切っても、
くりぬいてもくりぬいても、市松です。
立体市松文ですね。

             甘庵


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開けると・・返すと・・・

今日から、箱展の作品を少しずつご紹介してみます。

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素地のきれいな白磁のオブジェのような、
ちょっとぬる~っとした形のこの箱は、
大山智子さんの作品です。
径が8~9cmの、大きめのおにぎりぐらいのボリュームです。
これを開けると・・・・。

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ほら~、中にも蓋の裏にも、
隙間なく色絵が施されています。
外側の静かな白磁の地肌から一転して、
華やかで彩り鮮やかな色絵の世界に変わります。
そして、身を方を裏返してみると・・・。

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高台の中には色絵があるだけでなく、
野菜がペタリとついていま~す。
楽しいでしょ。
きっとこれを作った大山智子さんが、
開けたり、裏返した時の反応を期待し、想像して、
トラップ仕掛けるような感覚で、
ニタニタしながら作っていたかもね。
実は一番遊んだのではないかな?

悪意ない罠にはまってその楽しみを、
お裾分けされているのかもしれませんね。
さて、何をいれるかは、
使い手だけの楽しみですね。
あるいは、誰かに開けさせるようにし向けておいて、
その表情を楽しむ、罠を仕掛ける共犯者になるのも、
有りかもしれませんね。

             甘庵


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明けまして・・・箱展

荻窪「銀花」は5日の今日から・・・といっても、
もう日付が変わってしまいましたが、
恒例になっている「箱展」が今年の初めの企画展として始まりました。

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今年も楽しいですよ。
詳しくは「催し物会場と作品」に画像をアップしましたので、
是非ごらんください。

box650.jpg

陶器、磁器、ガラス、木工、漆器、金工など、
素材違いから質感の違いの楽しさ。
作り手の工夫や、収まりの楽しさ。
開けたときの意外さや、仕込みの楽しさ。
思わず開けたくなるのが、箱の魅力で、
開けて、微笑んでしまう仕掛けをみつけるのが、
箱の楽しさの醍醐味です。

明日から少しずつ、
ぼくなりの、解説解釈をお伝えしていきますね。
乞う!ご期待ください。

             甘庵


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箱根駅伝と初詣

何気なく見てしまう箱根駅伝往路。
何かをしながら見ているという、
決して熱心な観戦者ではないのですが、
画面に目を移すたびに、
1号線の地名の移行に感嘆してしまいます。

特に、最後の区間には息をのみます。
小田原中継所から一気に箱根まで登り切る様は、
人のパワーの素晴らしさに感激します。

kazugajinjya.jpg


中継放送の合間に、
近くの春日神社に初詣してきました。
茅の輪がもうけてあり、
くぐり、初詣してきました。
狛犬ではなく、狛鹿?
なるほど春日神社ですね。
対のお使いの鹿がお社を守っていました。

二日の昼ごろなので、
参拝する方もさほど多くなく、
穏やかな気配に包まれていました。

家内安全商売繁盛を100円のお賽銭では、
欲張り過ぎかなと思いなから、
心静かに詣でて参りました。

            甘庵

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賀正

新年あけましておめでとうございます。
今年も”うつわ屋のつぶやき”をよろしくお願いいたします。

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皆さん穏やかなお正月をお過ごしでしょうか。
ぼくは、もうすっかりのんびり・・・、
寝正月という幸せを堪能しております。

昼頃から雲が出てきましたが、
(静な街+満腹感+ぬくぬく)×正月
これはもう、寝正月ですよ。
ははは。

おせちも、お雑煮も、特別なご馳走ではありませんが、
気に入りの器に盛られていれば、
ぼくには、ご馳走に変身します。
美味しくいただけて、満腹満腹。

うつわ好きの寝正月報告でした。

          甘庵

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