私たちにはあたりまえの四季。
でもこんなにはっきりとした季節風土を持つ国は、
実は少ないほうだそうです。。
夏の亜熱帯並みの蒸し暑さと、冬の厳しさとの落差が大きいのです。
世界中どこでも、風土から文化は生まれ育まれるのでしょうが、
こんなにはっきりとして四季だったからこそ、
私たちの文化が生まれて来たのかもしれません。
今のようにクーラーや優れた暖房もなかったわけですから、
夏の蒸し暑さも、冬の底冷えも厳しかったとおもうんです。
だからこそ、四季の変化厳しさと考えずに、暮らしの中で工夫をしたり、
四季折々の生活習慣として楽しんでしまう。
そんな暮らしの知恵を持ち合わせていたようですよ。
【夏を器で涼しくする工夫】
じめじめした梅雨。
蒸し暑い夏。
四季の中でも特に厳しいのが夏だったかもしれませんね。
ガラスの時にも書かせてもらいましたが、
水や氷をイメージ出来るガラスの器に、夏季の季節感をあてはめて、
見ためや、材質感から、涼を呼び込もうとする。
知恵なのでしょね。
ガラス以外でも、お約束の夏の器がありますよ。
焼きしめの器に水を打ったり、水につけて、
清涼感をイメージさせたり、
同じように黒い漆器に露をうったり。
清涼感のある青磁、青白磁(せいはくじ)、染付け(そめつけ)。
といった、磁器を効果的に使ったり。
形も口が広く浅いものが、深いものより夏向きでしょう。
そんな鉢に、水をはり一枝の緑を添えるだけでも、
涼しさは演出できます。
木地のままの器も水になじみ、
清涼感をイメージしやすですね。
ヒノキやさわらの桶や曲げわっぱ。
青竹、アケビ籠、竹篭などの籠類。
麻織物、藍染めの布。
絵柄にも夏の季節感を盛り込むことで、
直接的な涼しさをイメージするわけではないのですが、
夏を楽しみ、めでることで、取り込む、
暑気ばらいの心意気かもしれませんね。
昔からの図柄なら、水にかかわるもの・・・。
でもいまどき水車っていてもんねー。
見たことないもので、涼感をイメージできませんよね。
ごく普通に自分でイメージできる図柄なら、何でもいいんですよ。
水玉でも沢ガニでもヨットでもね。
簡単なのは季節の花。これは好きなもので良いですものね。
【夏を涼しくするレイアウト】
レイアウトも盛り付けも、少しゆったり。
テーブルの上の器の数を減らして、軽やかなコーディネイトを、
心がけましょう。
盛り付けは大きめ器に、ゆったりと中高に盛り付けましょう。
(なかだか:うつわの中央に盛り上げるように盛ること)
器のふちや隙間を空間を楽しむように、
ゆったりと盛り付けてみてください。
うん、出来れば周りの調度品もゆったりと。。。。
これ、なかなか難しいのか現状ですが、
それぞれの状況に合わせるにしても、心がけたいことです。
【明るすぎないように】
あと、明るさも、少しだけ控えて見てください。
それだけで、部屋に奥行きが出てきたり、
うっと惜しさが軽減されることもありますよ。
たとえば、明るい南向きのテラスと軒深い茅葺の民家。
夏の午後2時、どちらのほうが汗が引きそうですか?
そんなイメージや想像を楽しみ積極的に、
配慮していって一部を形式化したりお約束にしていったのが、
ぼくらの先人たちの、酷暑を過ごす知恵だったのでしょうね。
他にも人それぞれの素材や色への、涼感をイメージするものが、
あると思います。テーブルコーディネイトやうつ選び、
あるいはインテリアまで、自分なりの夏を取り入れてください。
食卓の器選びで、涼感を楽しめて、
食べ物と一緒に、夏の旬を味わうことができます。
籠、風鈴、蚊取り線香、すだれ、浴衣、うちわなどなど。
夏の小道具も、クーラーとは違った涼感を呼び込んでくれます。
地球環境を一人一人が見つめないといけない時代。
エアコンの目盛りを1度上げる時に、
心の目盛りを一度さげるためにも、
きっと、有効な方法になると思いますよ。
閑庵



