いえ、しゃべり方のことではなかった、
器の注ぎ口のことです。
器の口作りは形や姿だけでなく、
使う目的から注ぎやすいこと、
なんと言っても切れが良いことは、
これ、急須や片口や酒器なら、
お茶を注ぐ、醤油や酒を注ぐというための器、
そのための専用器なのですから、
切れがいいのは大前提ですよね。
だからといって、大仰に鶴のくちばしのように長くして、
切れが良いですと言われても・・・・、
ハレの器でそれがデザインの売りならともかく。
日常の器では、いかにコンパクトに作られた口で、
すぱっと切れが良いかというのは、
これは器作る側の姿勢でしょう。
一番欠けやすい口ですから、短い方が使いやすいです。
かといって、尻漏りするのでは、
注ぐたびにストレスたまります。
ここはすぱっと切れないとね。
でも、でも、短いといっても、
姿形も可愛く、美しくないと、
ほら、先日お話した非対称の、美しさの元になる口なのですからね。
鶴見さんの器は、注ぐ物が多いんですね。
きっと非対称の器が好きで、作るのが楽しいのでしょうね。
実に無理なく心地のよい形に出来上がっています。

この酒器たちも、そう長い口ではないのですが、
その切れは、スパっと切れます。
もちろん、店内では水で試しています。
でも、こう陽気がよく、扉は窓を開けていると、
どこからともなく桜の花びらが、
店の中に流れこんできて・・・・。
ちょっと、花を想って一献。
なんてしたくなります。
だれか来店いただき、
「これはきちんと酒で試してみたい」などといっていただけると、
「そうですか。ではぁー(ニタリ)、純米と吟醸とどちらが・・・」などと、
宣いさっそく実験にうつり、
「ほぉー、なかなかの切れ味。もう一度ためしてみたいのですが・・・」
「では開けていただいて・・・はいどうぞ・・・」
と、杯と空にして「これもなかなかの切れ味」などと仰いながら、
2杯目の注ぎを試し「これは是非ご主人が」
「それはまたご丁寧ではお言葉に甘えて・・・・ほうーなかなか甘露」
などと気づけば酒器の切れ味を試していたのか、
酒の切れ味を試していたのか・・・となるのは楽しいだろうな。

ところがこれ、
「ああー、だらだらするし、下はびじょびじょだしー、いけませんねー」
と、一発でだめだしでは、
試す楽しみもありません。
いえ、第一、デモンストレーションして、
帰ってもらい手がいなくなっちゃうの切れ味では・・・・。
というわけで、試し呑み・・・いえ、試し切りとしていただいて、
ご不満を残さないために、(誰が?)
荻窪「銀花」では、切れの良い器だけど取りそろえております。
甘庵
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