アケビや山葡萄やクルミや根曲がり竹などで作られた籠が、
会期はじめには沢山あって隙間なく並べても並べきれずに、
落としたぐらいでは壊れないのを良いことに、
まさに山になっていました。
それもだいぶ、隙間も見えてきて、
やっと籠の編み目の違いが、
置いておいたままでも見えるところも出てきました。
同じ形でも編み目が違ったり、
形物、似たようなボリュームでも、
薄かったり厚みがあったり、
深い物から浅めの物。
買い物籠などは、手の形や付き方が違ったりと、
ほぼ一つずつ顔つきが違いました。
そんな中、荻窪「銀花」での12日間で、
お嫁に行った籠の顔つきが、幸い薄れていきます。
それでいいんです。
名前を「新胴張り細こだし編みザル渕中」などと、
読み上げると、姿形がちゃんと出てくるのですが、
そうしない限り、出てこない用にしています。
つまり、常にニュートラに戻るように心がけています。
““うつわ”や作品が素晴らしく良い出来のものなら、
かなりの時間を経ても記憶には残りますが、
記憶から引き出すようにしない限りは、
頭の中にはありません。
というのは、今回なども、明日は模様替え日になり、
まず籠を片づけて梱包、到着する次の企画展の角掛政志さんのやきものを、
梱包から解き(例の格闘技です)、整理検品し、飾り付けます。
今回の籠展はこの後、銀花がプロデュースさせていただいている、
山梨県都留市の”もえぎ”さん、
その後、宮城県加美郡加美町の”藍學舎”さんというギャラリーに、
移動、巡回します。
もちろんそれぞれの会場でもお見合いがあり、たくさんお嫁に行くはずです。
(それぞれの会場にお近くの方は、お出かけください)
でも、ぼくはもう”籠屋”から、“うつわ屋”にもどります。
角掛さんの作品の一番の理解者になるために、
いったん頭を白紙にさせます。
籠とは全く違うやきもので、
角掛さんの鋭く個性的な表情の“うつわ”たちの、
顔つきを一つずつ記憶して、その個性と特徴と魅力を理解し、
口うるさい橋渡し、お節介な仲人になるべく、
こうして日夜努力を重ねているのでーす。
ははは。
というか、浮気症なのかもしれませんね。
模様替え休みを含めて、
2週間置きに変わる企画展会場。
そのたび毎に、その時の企画展の作品が、
気持ちの中心になるのは、やっぱり浮気症なのかなー?
でも、常設のコーナー・・・も大切です。
こちらは天井近くまでの棚に、びっちり並んでいます。
ここは、ぼくが平和な心を取り戻す場所。
お気に入りのものばかりがドチャマンっとあるのですから、
和みパワー全開。
うーん、だから、営業危機感がなく、
何の裏付けもないのに、やたら明るく前向きでいられるなかな。
しかも、自分好みになっているのですから、
安心感や安定感まであるのは、
こりゃいかん。
そういえば、気に入りばかりの作品はいいけど、
それらが長く嫁に行かないのは、もっといかんいかん。
“うつわ”は使ってこその“うつわ”の命が息づく。
ここはひとつ、皆様是非、
うちのかわいい“うつわ”たちを、
嫁にもらってやってください。
もうそれは、べっぴん揃いですから。
お待ちしております。
ははは。
というわけで、金曜日からは、
晴れて“うつわ屋”復活です。
角掛さんの“うつわ”を飾りつけた暁には、
ブログでその魅力をご紹介する予定です。
よろしくお願いいたします。
閑庵




