タテ64cm幅42cm厚さ3cmの葡萄唐草鏡です。

三角形を基本にした葉がリズミカルに連続し重なり、
シャープでモダンで重厚な唐草文に仕上がっています。
それでも、武井さんらしい作り手の遊びが感じられ、
お茶目な感じがするのは、不思議です。
▽の葉がリズミカルなのは、
まず、大きさや傾きが少しずつ違い、
その構図が実にたくみに配置されています。
面は、平らが基本に仕上げてあります。
ただ、その平らな面が一つも同じ方向を向いていません。
ちょうど、乱反射する照葉のようです。
このために、とても立体感が生まれて来ています。
こぼれんばかりの熟した実が、
アクセントとを置くように配置されて、
より葉陰の奥行きを見事に演出しています。

3cm=一寸の板は、
板としては決して薄くはないのですが、
板は塊とは言い難い平面の素材です。
その平面の板の削れる部分はもっと少ないのですから、
その範囲のなかで、これだけ立体感を感じるところが、
まさに古今東西の匠の技に繋がることなのでしょう。
伝統的な技も参考にしていることでしょう。
それでも今のぼくのぼくらの暮らしの中に、
スムーズに取り入れられて、
重みと美しさと、何より用をなす事で、
心豊かに、慣れることではないでしょうか。
男性であるぼくでさえ、
この鏡に強く魅力を感じるのですから、
身だしなみに心する世の麗しく女性には、
さらに強く心挽かれることだと思います。
「うーん、白髪増えたなー」
「うーん、なんだかしわくちゃだな」
と、鏡をのぞき込んで、つぶやく甘庵でした。
甘庵
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