会場もほぼ一色。
荻窪銀花での個展の中でも珍しいことです。

でも、構成として、豊かに感じます。
不思議です。
たくさんの色があるわけでもなく、
形のバリエーションも特別多いわけではないのですが、
物足りないと言うこともなく、
平坦な構成になってしまうことはありません。
手ひねりで作られた独特の質感が、
全体で一つとして、ぼくらに強く印象づけます。
濃淡だけのような色合いなのに、
様々な色を見いだせます。
同じアイテムの器でも、全て一つずつのために、
それぞれの個性が、華やにさえ感じ取れます。

この存在感がありながらも、
必要に自己主張することはなく、
器として盛りつけた料理や、
活けた花を映えさせる力を持っています。
ぼくらの血の中にながれる、
墨絵に色を、苔むす岩に華やかさを感じ取る、
日本人の美意識で裏付けされているのだと、
ぼくは思っています。
甘庵
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