「匙と箸展」が催されます。
“うつわ”に盛られた料理を口に運ぶ、
食卓では一番自分に近い”搬器”といわれる“うつわ”です。
それでも、普段はわき役の匙と箸です。
そのわき役が”匙と箸展”で主役になります。
この名わき役について少しお話ししてみます。

【匙も自分の器】
●自分の碗と箸を持つのはあたりまえ。
【普段は脇役】
●普段は脇役の箸と匙を主役にしてみると。
【匙も自分の器】
お茶碗と箸。
この二つは、自分専用の物をもっている方が多いでしょ。
毎日普通に使う食器の中で、自分専用の物を持っているのは、
どうも世界の中では珍しいようですよ。
可愛い絵が書いてある、小ぶりの碗や箸を、
物心ついたときから使っていませんでしたか?
ぼくの時代は瀬戸物っていわれる、
半磁器の椀に、怪しげな漆のでも中は木に箸だったかな。
いまはカラフルで壊れにくい、合成樹脂の椀と箸が主流なのかな?
絵柄もアニメのキャラなんかが中心かな?
でも、大きさも長さは、ちゃんと子供用があって、
使いはじめから、飾りではないですよね。
自分用の食器を持つわたしたちの、
もう一つの食器文化の箸についてとついでに匙について、
ちょっとお話してみます。

【普段は脇役】
碗に比べたら箸や匙って、普段は脇役ですよね。
でも、これって案外見逃せない道具ですよね。
器ではないけど、口につけるし、持つし、
当然個人の好みも変わってくる。
だからこそ自分専用が欲しくなるのではないかな?
子供の頃から、しつけられるせいで、
あたりまえに使っているけど、
箸って、使い方を含めて、
外国の人には不思議に見えるのかもしれませんね。
器に盛られた食材をちぎり、はがし、つまむ。
大体口に運ぶのに不便を感じたことはないと思うでしょ。
手づかみで食べるお国がら以外のところは、
箸を使わないなら、ナイフ、フォーク、スプーンをつかいますよね。
それも、料理によって変えたりしますよね。
その点、日本料理の箸は、自分が口をつける箸は、
一膳だけですよね。取り分けるための箸は別ですけどね。
匙もほとんど使わない方に歴史は流れていきました。

会席など見ていても、箸だけで食べれるように、
調理のほうで工夫をしてあり、
適度な大きさに切ってあったり、
隠し包丁を入れてあったりして、
箸でも無理なくたべれるように調理されています。
結果、ナイフはいりませんね。
箸に、刺して食べることも、乗せて口に運ぶことも、
お行儀が悪いとされています。
2本の細いスティックで挟み摘み、口に運ぶ。
これで、フォークもいらない。
スプーンのように液体こそはすくえないし、
口に運ぶことが出来なのですが、
それは器に直接口をつけることで、クリアーしています。
結果的には、そのことも世界では珍しいことになっています。
前にも書かせともらいましたが、
お隣の国韓国で、うっかり碗からご飯などをかき込んだり、
汁をすすると、また日本人が器を食べてるといわれてしまうとか。
閑庵
